青色本・茶色本
Blurb
青色本・茶色本はルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインが1933年から1935年にかけてケンブリッジ大学でおこなった講義を書き留めた2冊のノートである。それぞれが謄写版で製本され、ウィトゲンシュタインの存命中は少部数が限られたサークル内で流通した。1933-34年の講義録は青い表紙で、1934-35年の講義を書き取ったノートは茶色の表紙で綴じられていた。1958年にラッシュ・リーズが「『哲学探究』の先行的研究」として初めて2冊をまとめてブラックウェル社から出版した 。後に『哲学探究』において十全な形で考察される様々な思考の萌芽をそこここにみてとることができるこの2冊の講義録は、いわゆる「後期ウィトゲンシュタイン」として知られる哲学の起源に文献的な根拠を与えてもいる。
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