『ハムレット』は、シェイクスピア作の悲劇。5幕から成り、1600年から1602年頃に書かれたと推定される。正式題名は「デンマークの王子ハムレットの悲劇」。4000行を超え、シェイクスピアの戯曲の中で最も長い。 デンマーク王子ハムレットが、父を殺し母を奪い王位を簒奪した叔父を討ち、復讐を果たす。シェイクスピアの四大悲劇の一つ。コールリッジによる「悩める知識人」像が一般的だが、近年では「行動人ハムレット」という解釈も有力である。 …
『マクベス』は、1606年頃に成立したウィリアム・シェイクスピアによって書かれた戯曲である。勇猛果敢だが小心な一面もある将軍マクベスが妻と謀って主君を暗殺し王位に就くが、内面・外面の重圧に耐えきれず錯乱して暴政を行い、貴族や王子らの復讐に倒れる。実在のスコットランド王マクベスをモデルにしている。 …
『夏の夜の夢』は、ウィリアム・シェイクスピアによって1590年代中頃に書かれた喜劇形式の戯曲。全5幕からなる。アテネ近郊の森に脚を踏み入れた貴族や職人、森に住む妖精たちが登場する。人間の男女は結婚に関する問題を抱えており、妖精の王と女王は養子を巡りけんかをしている。しかし、妖精の王の画策や妖精のひとりパックの活躍によって最終的には円満な結末を迎える。 …
『オセロ』は、ウィリアム・シェイクスピア作の悲劇。5幕で、1602年の作。副題は「ヴェニスのムーア人」。 ヴェニスの軍人であるオセロが、旗手イアーゴーの奸計にかかり、妻デズデモーナの貞操を疑い殺すが、のち真実を知ったオセロは自殺する、という話。シェイクスピアの四大悲劇の一つ。最も古い上演の記録は1604年11月1日にロンドンのホワイトホール宮殿で行われたものである。 登場人物の心理が非常に明快であり、シェイクスピアの四大悲劇中、最も平明な構造をもつ。 …
『リア王』は、シェイクスピア作の悲劇。5幕で、1604年から1606年頃の作。四大悲劇の一つ。 長女と次女に国を譲ったのち2人に事実上追い出されたリア王が、末娘の力を借りて2人と戦うも敗れる。王に従う道化に悲哀を背負わせ、四大悲劇中最も壮大な構成の作品との評もある。 『リア王』には異なる2つの版がある。1608年に「四折版」で出版された『The True Chronicle of the History of the Life and Death of King Lear and His Three Daughters』と、より劇的な1623年の「ファースト・フォリオ」に収められた『The Tragedy of King …
『テンペスト』は、イングランドの劇作家ウィリアム・シェイクスピア作のロマンス劇。「テンペスト」とは「嵐」の意であり、日本語では『あらし』とも訳される。初演は1612年ごろ。シェイクスピア最後の作品といわれる。
『ジュリアス・シーザー』はウィリアム・シェイクスピアによって書かれた政治劇・悲劇である。製作年は1599年と考えられている。ローマの独裁官ガイウス・ユリウス・カエサルに対する陰謀・暗殺とその死の余波が描かれている。ローマ史に基づいてシェイクスピアが書いた「ローマ劇」の一つである。 この劇においてシーザーは中心的人物ではない。3場面に登場するに過ぎず、第3幕の始めに死んでしまう。この劇の主人公はマーカス・ブルータスであり、彼の名誉欲・愛国心・友情の間の葛藤が描かれている。 …