
『アウリスのイピゲネイア』は、古代ギリシアのエウリピデスによるギリシア悲劇の1つ。 紀元前408年からエウリピデス死去の紀元前406年の間に書かれ、最初は『バッコスの信女』、エウリピデスの子もしくは甥の小エウリピデス作『コリントスのアルクマイオーン』と共に三部作として上演され、アテナイのディオニューシア祭で優勝している。 …

『アルケスティス』は、エウリピデスによるギリシア悲劇。 死期が迫ったテッタリア地方ペライの王アドメートスが、アポローンの好意によって身代わりを出せば命が助かることとなり、最終的に妃のアルケースティスが身代わりとなって死ぬが、ヘーラクレースが彼女を救い出すという神話を題材とする。 紀元前438年のディオニューシア祭で 『クレタの女たち』 『テレフォス』 『プソフィスのアルクマイオン』 の三部作に続くサテュロス劇の代わりに上演され、二等賞を得た。 …

『イオン』は、古代ギリシアのエウリピデスによるギリシア悲劇の1つ。 アテナイ王エレクテウスの娘クレウーサと、彼女がアポローンとの間にもうけて捨てた子イオーンの奇妙な再開と和解の物語が、デルポイの神託所を舞台に描かれる。 …

『バッコスの信女』は、古代ギリシアのエウリピデスによるギリシア悲劇の1つ。 アジアからテーバイへとやって来たバッコス及びその信女たちと、テーバイの創建者カドモス、その娘アガウエー、その息子で現在の王であるペンテウス等とのやり取りを描く。 …

『ヒッポリュトス』は、古代ギリシアの悲劇詩人エウリピデスによるギリシア悲劇の1つ。エウリピデスは『ヒッポリュトス』を二作品上演しているが、現存しているのは二作目の『ヒッポリュトス』であり、一作目の『ヒッポリュトス』は断片のみが現存している。なお、セネカはこの一作目を元にローマ悲劇『パエドラ』を著している。 アテーナイ王テーセウス、彼のアマゾーンとの間の息子ヒッポリュトス、そしてテーセウスの後妻パイドラーが、愛憎に翻弄される様をトロイゼーンの王宮前を舞台に描く。 …

『フェニキアの女たち』は、古代ギリシアのエウリピデスによるギリシア悲劇の1つ。 オイディプス絡みのいわゆる「テーバイ攻め」を題材としている。題名の「フェニキアの女たち」とは、作中のコロスがフェニキアの女たちによって構成されているからであるが、これは作中歌に登場するテーバイの創建者カドモスが、フェニキアの最大都市であるティルス出身であったことにちなむ。 …

『ヘラクレス』は、古代ギリシアのエウリピデスによるギリシア悲劇の1つ。 ヘラクレスの妻であるテーバイ王クレオーンの娘メガラーとその子どもたち、そして養父ポリュドーロスが、テーバイの王権を簒奪したリュコスに命を狙われているところに、ヘラクレスが帰還しそれを阻止するが、狂気の女神リュッサに取り付かれたヘラクレス自身が彼ら家族を殺してしまうという物語が、ヘラクレスの館を舞台に描かれる。 …