『リチャード二世』は、ウィリアム・シェイクスピア作の歴史劇。1595年頃に書かれたと信じられている。リチャード二世の生涯に基づくもので、シェイクスピアの第2四部作の1作目にあたる。独立した作品を意図して書かれていない可能性もある。 …
『コリオレイナス』は、ウィリアム・シェイクスピアの悲劇。5幕からなる。後期の戯曲で、シェイクスピア生前の上演記録は残っていない。悲劇としては最後に書かれたものとされており、1608年ごろ執筆されたと推定されているが、他の後期作品と同様、その制作年代には諸説がある。テクストの初出は1623年で、ファースト・フォリオの一部として出版された。 …
『終わりよければ全てよし』とはウィリアム・シェイクスピアによる戯曲である。1603年から1604年ごろに書かれたと推測されている。当時の演劇作品でしばしば使われた「ベッド・トリック」が効果的に用いられていることなどもあり通常は喜劇に分類されるが単なるハッピーエンドには終わらないため、『尺には尺を』『トロイラスとクレシダ』などと並んで「問題劇」と呼ばれる作品のひとつである。全体としては不自然な点も多く、シェイクスピアの作品でもとりわけ公演回数が少ない作品の一つである。 …
『トロイラスとクレシダ』とは、ウィリアム・シェイクスピア作の悲劇。1602年に書かれたと信じられている。 『トロイラスとクレシダ』は主人公が死なないことで従来の悲劇とは異なり、シェイクスピアの「問題劇」の1つに数えられている。その代わりに劇は、トロイの英雄ヘクターの死と、トロイラスとクレシダの愛の破局で重々しく幕を閉じる。またトーンも劇全体を通して、猥雑な喜劇から陰鬱な悲劇の間を揺れ動く。そのため、読者/観客はどのように受け止めればいいのか困惑してしまう。しかし、劇のいくつかの特徴的な要素は明らかに「現代的」という見方をされることが多い。 …