午後の曳航
Blurb
『午後の曳航』は、三島由紀夫の長編小説。横浜山手を舞台に、ブティックを経営する未亡人と息子、その女性に恋する外国航路専門の船員とが織り成す人間模様と、少年たちの残酷性を描いた作品。前編「夏」、後編「冬」から成る。構成としては、前編はごく普通のメロドラマとして終わり、後編でその世界が崩壊していく様が書かれている。なお、モデルとなったブティックは横浜元町に現存する。1963年9月10日に書き下ろしで講談社より刊行された。文庫版は新潮文庫で刊行されている。翻訳版は1965年のジョン・ネイスン訳をはじめ各国で行われている。三島没後の1976年に日米英合作の映画が、舞台を英国に移しサラ・マイルズとクリス・クリストファーソン主演で作られた。また、ドイツの作曲家・ハンス・ヴェルナー・ヘンツェによる歌劇『裏切られた海』の原作となり、ベルリン・ドイツ・オペラで、1990年5月5日に初演された。
Member Reviews Write your own review
Be the first person to review
Log in to comment