虹いくたび

by 川端 康成

Blurb

建築家水原のそれぞれ母の違う三人の娘、自殺した母の悲劇と戦争に恋人を奪われた心の傷みのために次々と年下の美少年を愛する姉百子、京都の芸者の子である妹若子、全く性格の違う姉や妹をはらはらと見守る優しい麻子。大徳寺、都踊り、四条から桂離宮――雅やかな京風俗を背景に、琵琶の湖面に浮んだ虹のはかなさ美しさにも似た三姉妹の愛と生命の哀しみを描く名作。

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