『イオン』は、古代ギリシアのエウリピデスによるギリシア悲劇の1つ。 アテナイ王エレクテウスの娘クレウーサと、彼女がアポローンとの間にもうけて捨てた子イオーンの奇妙な再開と和解の物語が、デルポイの神託所を舞台に描かれる。 …
『レソス』は、古代ギリシアのエウリピデスによるギリシア悲劇の1つ。 トロイア戦争10年目の一場面を描いたものであり、内容は『イーリアス』第10巻「ドローネイア」に相当する。 作成年も真偽も定まっていない。
『メディア』は、古代ギリシアの劇作家エウリピデス作のギリシア悲劇。日本においては『王女メディア』のタイトルでよばれることも多い。 ギリシア神話に登場するコルキス王女メディアの晩年におこったとされるコリントスでの逸話、すなわち夫イアソンの不貞に怒り、復讐を果たして去っていく話を劇化したもの。 紀元前431年に、古代アテナイのディオニュシア祭で 『ピロクテーテース』 『ディクテュス』 …
『ヘラクレス』は、古代ギリシアのエウリピデスによるギリシア悲劇の1つ。 ヘラクレスの妻であるテーバイ王クレオーンの娘メガラーとその子どもたち、そして養父ポリュドーロスが、テーバイの王権を簒奪したリュコスに命を狙われているところに、ヘラクレスが帰還しそれを阻止するが、狂気の女神リュッサに取り付かれたヘラクレス自身が彼ら家族を殺してしまうという物語が、ヘラクレスの館を舞台に描かれる。 …
『アルケスティス』は、エウリピデスによるギリシア悲劇。 死期が迫ったテッタリア地方ペライの王アドメートスが、アポローンの好意によって身代わりを出せば命が助かることとなり、最終的に妃のアルケースティスが身代わりとなって死ぬが、ヘーラクレースが彼女を救い出すという神話を題材とする。 紀元前438年のディオニューシア祭で 『クレタの女たち』 『テレフォス』 『プソフィスのアルクマイオン』 の三部作に続くサテュロス劇の代わりに上演され、二等賞を得た。 …
『ヒッポリュトス』は、古代ギリシアの悲劇詩人エウリピデスによるギリシア悲劇の1つ。エウリピデスは『ヒッポリュトス』を二作品上演しているが、現存しているのは二作目の『ヒッポリュトス』であり、一作目の『ヒッポリュトス』は断片のみが現存している。なお、セネカはこの一作目を元にローマ悲劇『パエドラ』を著している。 アテーナイ王テーセウス、彼のアマゾーンとの間の息子ヒッポリュトス、そしてテーセウスの後妻パイドラーが、愛憎に翻弄される様をトロイゼーンの王宮前を舞台に描く。 …